
なんとも言えない複雑な切なさと、遣り切れなさ。でも温かな何かが、心に流れ込んできた。全体的に女性目線の物語。
登場人物は皆個性的で、様々な事情がある。中盤で思いがけない展開もあり、ざわざわしながら読み進めるので、少々疲れも感じた。でもそれは、退屈せずに読めるという事だろう。
生と死、愛ってなに?親兄弟との距離感だって難しい、理解し合える事なんてゼロに近いというのに、他人と心を通じ合える事なんてある?いやいや、身内だからこそ余計なジレンマがあるのだろう。「人間」って、皆、周りの人には分からない荷物を背負って生きている。そんなことを思い出させる。そして、「食べる」ことは、「生きる」こと、生きる力が漲るはず。
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